活動のお話② Миний үйл ажиллагааны тухай②
日にちを開けると書かなくなるので、昨日の続き書きます。
mongol-kansouhada.hatenablog.com
長くなるぞ~
最初の半年間は活動が上手くいかなかったのが、ある実験書と出会うことで活動が順調になり、課題も見えてきます。
その実験書とは、約10年前の理科教育隊員が活動の成果品として作ったモンゴル語の実験書
ドミトリーの大掃除をしているときに捨てられかけているのを偶然発見!!
この実験書は隊員がモンゴルで実際に行った実験方法が載っているので実践的。
実験数は約40種類。
先生達に見せると
「なんてГоё(イケてる)な本なんだ~!!実験試してみよう!!」となります。
これにより、昨日書いた悩みがいとも簡単に解消されました。
この実験書を見れば先生にも実験方法、目的が伝わり授業に入れる。
先生達は興味深々なので予備実験の時間も確保できる。
活動方針が迷子になっていた僕には活動方法を示してくれる救世主でした。
しかし、実験書について調べていくと・・・
どうやら10年前に全モンゴルに配布しているらしい。
だが現在はモンゴル人の先生や隊員、JICA所員の誰も存在を把握してない
なんじゃこりゃ~!!
こんな実践的で有効なものを作って配布しても全く普及してない。
10年前にやっていた実験を現在の先生達がГоё(いいね)っていうことは、
今まで何人も理科教育の隊員が来ているけど、
少なくても10年間は全く進歩してない。
もう一回!
なんじゃこりゃ~!!
しかし、これが現実。
隊員は成果を求められない。
派遣前の訓練所でも何度も言われることは
「2年後、無事に帰ってきてください。」
隊員は成果を求めて悩むが、それは重要ではない?!
大きな問題や課題はプロジェクトで実施する(てか国レベルで動かないと解決しないことが多い)
隊員ができることは草の根活動?!
活動に自己満足できればOK!?
それなら僕はどうせやるなら何か残したいし、任地だけでなく多くの教員を対象にしたい
理科でできること?!
実験書の作成と普及だ!!
ということで、2年目からはもう1人いた理科隊員と共にモンゴル語で新たな実験書を作成するとともに、数年後これが埋もれない為に宣伝活動をして普及させる方法を考えていきました。
途上国では勉強するにしても現地語のしっかりとした参考書がないし、インターネットで検索しても情報が出てこないことが多い。
首都では海外研修に行った先生達がセミナーなどを開催しているが地方ではない上、予算がないため実験道具も十分でない。
だからなおさら隊員が行っている身近な物を使った実験書が必要。
幸いモンゴルではインターネットが普及していたので、無料で地方にいても閲覧でき、作ったものをすぐに載せられるHPを作成することにしました。
さらにこれなら隊員同士で引継ぎができるので、埋もれることがない。
作ったウェブサイト
今後大切なのは、他の隊員にもそのことに共感してもらい宣伝、普及活動をし続ける事。
こんな感じで2年目を過ごしているとアッという間に帰国が近づき現在に至ります。
途中疲れてきて、はしょった部分もありますが概ねこの2年間で活動に対して感じたことややってきたことを書けたと思います。
今の気持ちを忘れないため
あ~つかれた
活動のお話① Миний үйл ажиллагааны тухай①
来蒙600日目
いよいよ本帰国まで2週間を切りました。
来週には任地撤退です。
最近は、挨拶が
「こんにちは!調子はどう?」に
「シンタローはいつ日本へ帰るの?」なんて言葉が付けたされるようになりました。
赴任当初、半年間くらいは、活動が上手くいかず見通しも見えずに
「いつ日本に帰れるんだろ~」
なんて思って過ごしていましたが
今は任期を終えてバガノール(任地)を離れるのが嬉しいようで寂しい気持ちです。
さて今日は、今まで長文になることを恐れて書かなかった活動について書いていきます。長くなることご勘弁を・・・
活動の要請内容は理科の教員たちに対して身近な物(学校にあるもの)をつかった実験を教えることです。
教育課(日本でいうなら教育委員会)に所属してその地域の先生達と一緒に授業やセミナーをして伝えていこうって感じです。
モンゴルにはボランティアという立場で来ているので、何かノルマがある訳ではありません。
これが協力隊の醍醐味なんですが、日本で仕事は与えられるものっていう感覚が身についた僕には最初大変でした。
特に僕の場合、毎日教育課に行かないといけない訳でもないし、時間割を管理されている訳でもない。
最初に教育課の人が学校の先生と橋渡しをしたら、あとはご自由に・・・
日本にいたら気楽でめちゃいいやん!!
ってなるところですが、
モンゴル語で先生達と話して、自分で活動を獲得しないといけない・・・
立ちはだかった壁は以下のようなものでした。
立ちはだかった壁は3点
1.どうやってモンゴル語で授業するか
⇒理科のボランティアが来るのは初めてで、先生達もモンゴル語を上手く話せない僕とどうやって授業したらいいかわからない。
2.先生との実験準備の時間が取れない
⇒日本と違い授業の時間しか先生は学校にいない。実験準備という感覚が先生達にあまりない。
3.毎授業には入れない
⇒理科は実験だけでなく理論も教えないといけない。モンゴル語が拙い、知らない単語だらけで理論は教えられない。
こういった理由でなかなか活動が上手くいきませんでした。
OBやOGや隊員をサポートする人たちからは、
1年目は現状把握と課題を見つけて、2年目やりたいことができたらいいんじゃないか
なんて言われましたが、
他の隊員の話を聞くと、授業くらいは入れている人ばかりだったので・・・
環境が違うんだから、人と比較しても意味がないことはわかっていても
比較してしまい焦る毎日。
今後よくなる見通しがつかない・・・
出来ることは、とにかく学校へいって先生達と話してモンゴル語の勉強することと筋トレくらい。w
この時初めて、仕事をすることで自分の存在価値を確かめられるんだということを知りました。
そんな感じで半年が過ぎていく時に
活動が劇的に変わる運命の出会いを果たします・・・
今日は長くなってしまったので続きは次回・・・
2019年冬休み
皆さん、明けましておめでとうございます。
2019年出だしはどうでしょうか?
僕は年末から色々あったので振り返っていきます。
年末、一年間でモンゴル中で女性が最もおめかしするパーティー(クリスマス&新年)がありました。
まつ毛ぐりんぐりんのドレス姿のお姉さまたち。
みんなおしゃれの為に時間をかけすぎて遅刻するので、開始時間は必ず1時間以上遅れます。モンゴルタイム。。。
このパーティーの後、モンゴルは大気汚染、インフルエンザの流行で2月中旬まで学校は休校中です。
せっかく言葉の壁も少なくなってきて活動を思いっきりやりたいところですが、どうしようもない。
っということで、タイへ他の国で生活している友人たちと行ってきました!
タイは暖かくてご飯もおいしくて最高でした。
タイで楽しみすぎたせいなのか、帰国するとまもなくして39.4℃の高熱が・・・
ついでに持病のぎっくり腰も発症。
さらに、直前にタイへ行ったことによりマラリア、デング熱の可能性がと疑われ入院。
しかもモンゴルでは珍しい病気の為、人々から隔離。
ICU(集中治療室)へ。w
ここでもがっつりモンゴル伝統料理のボーズ(肉餃子)がでてきました。さすがモンゴル。
もっと優しい料理を食わせてくれ~
ボーズのお陰?なのか体調は戻り、マラリアやデングの可能性もなくなったので無事退院。
少しくらい活動をしなくてはと、翌週バスで8時間かけて教育セミナーを行ってきました。
先生たちが熱心に話を聞いてくれたおかげで無事終わりました。
その後まだ休みがあったのでシベリア鉄道に乗ってロシアへ。
自然は偉大でした。
そして現在は旧正月真っ只中。
モンゴルは旧正月が本番で知り合いのお家に行って一緒にモンゴル料理を食べる風習があります。
この1カ月色々ありすぎましたが
活動期間は残り4週間!!
早く日本へ帰る日がくればいいのに何て思っている時期もありましたが、いざ帰国を意識し始めると寂しい気持ちが出てきます。
休みが続くとなかなかモチベーションを保つのが難しいですが
もう一度、とにかくがむしゃらにやって楽しみます!!
youtubeを観ながらモチベーション上げています。
時間あれば観てみてください。
志高く、今を生きろ!!
今日この頃
11月になり気付けば今年も残り1カ月半。
モンゴルにもいよいよ本格的な冬が訪れようとしています。
モンゴルは1月丸々、学校がお休みになることが決まったみたいで
暇で仕方なかった去年を少し回想・・・
去年の今頃は活動スタイルを上手く掴めず、やることが1週間何にもないなんて日もありました。
日本にいた頃だったら、仕事が少ないなんてラッキー!!
なんて言うところですが、その考えは浅はかだと気付かされました。
やる事がなく探してもモンゴル語の勉強くらいしか見つからない。
暇なのが辛すぎて、帰国日までのカウントダウンアプリをインストールするほどでした。
モンゴルに来た時、先輩隊員が「日本人は仕事がないのが辛いから仕事を探す」
なんて言っていましたが、その意味を痛感しました。
日本では仕事はある程度与えられて、そこにさらに仕事が降ってくる。
ここモンゴルでの活動では、仕事は自分で探して獲得するもので営業活動をしないとやることが何もない状況でした。
ちなみに去年は営業活動しても上手く仕事を獲得できなかった。。。
仕事をすることで自分の居場所を確認出来て、充実感が得られることに気付いたモンゴルの初冬。
ラム肉の臭みはカレーの香りを凌駕すると教えてくれたモンゴルの羊さん。
冬は家にこもる以外やることがなくyou tube とお友達になったモンゴルでの一人暮らし。
他にも色々なりましたが、1年後の現在、なんやかんやモンゴルでの生活いい感じになってきてます!!
活動スタイルもつかめてきたし、先生達とも仲良くできてる。
今住んでる町で色んな人が僕を認識してくれている事が嬉しい。
例えば、外を歩いていると色んな人から声をかけられたり、ジョギングしている最中に歯がないおばちゃんに最高の笑顔でハグされて頬にキスされたり。
いい感じでしょ?w
残りの活動もやる事が決まってきて、モンゴル全土に実験書をばらまく為に色んな方にお世話になりながら、日本にいる時より大きな規模で活動ができています。
来週には教育関係者を集めて、実験書を宣伝するセミナーを首都でやる予定。
いい感じでしょ?w
毎日やる事があって少し忙しいくらいが充実感あってちょうどいいかもな~
なんて思う今日この頃でした。
尾木ママが来た!!Японд хамгийн алдартай Оги багш ирсэн
タイトル通り、我が任地バガノールへ尾木ママが来ました。
なぜ、尾木ママがモンゴルへ?
JICAの取り組みの一つとして著名人に来て頂き、JICAの取り組みについて宣伝活動をしてもらおう!というのがあり、尾木ママにお願いしたところ、モンゴルへ行きたいと本人が言ってくることになったらしい。
よくモンゴルが出てきたな~という感じですが・・・
これが夏に決まり、新学期始まってから動き出したんですが、一緒に授業をする事になった先生が最もコミュニケーションが上手く取れない先生・・・
夏休み明けで理科用語忘れている&会話のスピードが速い・・・
さらに、こちらが言っていることを汲み取ってもらえず、周りの生徒や先生が通訳。
1対1の会話・・・・
成り立ちません。
しかし一緒に授業をやっていくと、お互い少しずつにコミュニケーションをとれるように。
ゴイ(イケてる)イベントが大好きなモンゴル人は
「日本の偉い人が来るんでしょ~」
なんて言って張り切っていて、いつもはこない校長先生や教頭先生も事前に授業を見に来る。
日本でもそうですが、こういった時はいつもと違う作られた授業をして本当のモンゴルの現状を伝えれないので、内心、上手くいかない所を見せてモンゴルの課題を見て欲しいと思ってました。
特にこういった情報発信力のある人には。
まぁそんなこんな思うこともありながら・・・
授業に尾木ママがきた~
テレビで見るよりも小柄で、話し方はテレビのまま。
授業の方はというと
先生が話している内容が、自分の伝えたと思っている事と違うので、チャーンス!!
先生が言った後、僕が言い直すっていうやり取りを。
先生達に自分が言いたいこと理解してもらうの大変だよっていうのをアピール。
他のも実験が終わり、生徒が火を消そうとした時にアルコールランプを倒してしまい、机の上で火がつくというハプニング発生。
これも適した実験道具がないからであって生徒が悪いわけではない。
内心、いい感じでハプニングが起こった!と思ってました。
授業後、これについて何か言われるかな~と思っていたんですが、生徒を怒らずに的確な行動をしたシンタロウ先生は素晴らしい!
なんて、褒めてくれました。
尾木ママを好きになりました。w
だけど、実験器具が十分じゃないことや試行錯誤している様子を見せたかったので、そういった話もしたら、また褒めてくれました。
また尾木ママを好きになりました。w
その後、食事をとり遊牧民家へお宅訪問も一緒に行きましたが、偉ぶる様子もなくモンゴルの教育事情について、色々と聞いてきて、71歳なのにとても情熱があるお方でした。
NHKの方も来ていたので、何らかの形で放送されるかも。
それをワクワクしながら、期待しているミーハーなシンタロウ先生。
活動残り半年 Үйлдэгдэл үйл ажиллагаа 6 сар
2年目の活動が始まって初めての投稿になります。
皆さん、元気ですか?
僕はというと・・・
半年にわたる氷点下の季節を過ごした分、3カ月間の夏休みは
モンゴルの夏を楽しむことを第一優先に過ごしました。
旅の疲れで体調を崩すほど、満喫できました。
モンゴルでは、夏が終わり新学期が始まりました。
去年は何もわからず、先生達も知らず流れに身を任せるしかできませんでしたが、今年は勝手を知っている分、気楽でした。
去年と大きく違うのは、先生や生徒と「久しぶり、夏休み楽しめた?」みたいな話をして入学式を迎えたことや、式の終わりに先生の家に遊びに行ったこと。
夏に友人や家族が来てくれて話をしていて、気付いたんですが
かなりモンゴルの文化に慣れてきた(染まった?)自分がいます。
ニコニコするだけの自分さよなら~
9月中旬にはモンゴルは初雪もしっかりと済ませ、冬の訪れを感じる季節になりました。
昨年は氷点下の冬に何をして過ごせばいいのか、それが一番気になっていましたが、予感的中・・・
昨年度はなかなか思うように活動ができないこともあって、
常に「ひまや~、ひまや~」と嘆き、スポーツジムで発散をしていました。
仕事がない辛さを知った1年となりました。
今年度はまだ始まって3週間ほどですが、昨年度の営業活動が実を結び、なかなか順調な出だしとなってます。
10月には尾木ママが活動視察に来るので、それに向けて色々と準備中。
これについてはまた今度のブログで書こうと思っています。
本当はモンゴルの教育について書きたかったけど、ダラダラとなってしまったので今日はこの辺で終わり。
半年後に自分にできることは全てやってきた!!
と帰国できるように今を全力で!!
さよ~なら~
僕たちは世界を変えることができない
お久しぶりです。
3カ月ブログを放置してしまいました。
毎回毎回がこの始まりになってしまい自分でも飽き飽きしてきました。
3カ月も放置していると、
発表会でモンゴルダンスを踊ったり・・・
もがき続けた活動にようやく見通しが見えてきたり・・・
卒業式からの3カ月間の夏休みが入ったり・・・
とネタも色々あって何を書こうか悩むところですが
今回は来蒙1年が経とうとしているので、本を紹介しながら少し真面目なお話を・・・
タイトルに書いてある
本だけでなく映画も上映され向井理が主演したので知っている人もいるかもしれませんが
簡単にあらすじを・・・
周りに合わせて何となく大学生活を送る毎日
コンパや飲み会、バイトなど
何か不満がある訳じゃないけど、夢中になれる何かが欲しい主人公
だけど何をしていいのかわからない・・・
あるとき、広告で150万円でカンボジアに学校を建てれることを知って、思い切って投資を決意。
だけど、お金はないし、カンボジアについてもよく知らない
カンボジアに行って現状を目の当たりにして色々と考えるものもあるが
結局日本に帰国したら遊んでいる自分
そんな自分との葛藤があったり・・・
といった実話で、一言でいうと
協力隊員が好きそうなお話
こういうと少し安っぽく聞こえてしまうかもしれませんが
国際協力をするために派遣されてる自分としては
自分の活動と重ねて考えることがありました。
本の中の一文で
「本物の支援とはなんでしょうか? モノやお金をあげるだけではなく、その人たちが、その人自身で、その人たちの国を改善していくのをお手伝いさせてもらうことこそが、本物の支援だと信じます。」
分かっていたつもりですが、改めて文章で見ると
今の自分はそれを軸にしっかりと活動できているのか?
環境のせいにして言い訳していないか?
自分がモンゴルでできることとは?
と考えました。
1年が経った今だからこそ
こういった振り替えができて良かったと思います。
いつもになく真面目になりすぎましたが
この気持ちを記録に残しておくために書きました。
さてさて
6月から始まった3カ月の夏休みも1カ月が過ぎようとしています。
まずはいっぱいモンゴル国内を出かけて楽しんで
知らないモンゴルを知って、好きになって
残り半年の活動を楽しみながら、精一杯やっていこうと思います!!
では皆さんよい夏を!